〜移住希望者・長期滞在者が知っておくべきリアル〜

雄大な自然と広い空、夏の爽やかさ、食べ物の美味しさ…。
「北海道で暮らしたい!」という人は年々増えています。
ただし、北海道には“道外の常識が通じない生活事情”も多く、移住後に驚く人も少なくありません。
ここでは、実際の生活者目線で知っておくべきポイントをわかりやすく紹介します。
1. 冬の生活は想像以上にハード
■ 気温は−20℃以下も珍しくない
札幌は−10℃前後ですが、旭川・北見・帯広は普通に−20℃以下を記録します。
・車のドアが凍って開かない
・雪で郵便が遅れる
・路面がガタガタの“アイスバーン”
こうしたことは日常。
■ 除雪が生活の一部
特に戸建ての場合は「雪かき」に時間と体力を取られます。
・屋根の雪下ろし
・玄関前の除雪
・車の掘り起こし
冬の朝は早起き必須
■ 光熱費が高め
暖房代(灯油・ガス・電気)は本州より確実に高いです。
冬の生活費は特に増えます。
2. 家賃は安いが、場所によって差が激しい
■ 札幌以外は非常に安い
例:
・札幌1LDK → 5〜7万円
・地方都市の1LDK → 3〜5万円
・田舎 → 2万円台も普通
ただし、雪の多い地域では“除雪代”がかかる場合も。
■ 車がほぼ必須
地方は公共交通が弱いため、車がないと生活が成り立ちません。
ガソリン代・維持費も生活コストに含める必要あり。
3. 食べ物がとにかく美味しい(そして意外と安い)
北海道は食の宝庫。
・海鮮(特に道北〜道東)
・乳製品(牛乳・アイス・バター)
・野菜(じゃがいも・アスパラ)
・肉(ラム・豚)
本州に比べて鮮度が高く、価格もお手頃。
特に「スーパーの刺身のレベル」が別格。
4. “広さ”を甘く見てはいけない
北海道はとにかく広い。
札幌から
・函館 → 車で4時間半
・釧路 → 5時間
・稚内 → 5時間
同じ道内とは思えない距離感で、人によっては疲れるという声も。
5. 夏の気候は最高レベル
■ 蒸し暑さが少ない
本州のような不快な湿度がほとんどありません。
気温は上がってもカラッとしていて過ごしやすい。
■ 冷房なしでも快適な地域も
札幌はエアコン必須ですが、道北・道東では冷房いらず。
6. 医療・教育は都市部に偏りがち
地方では
・病院が少ない
・専門医まで遠い
・学校の選択肢が少ない
という課題があります。
子育て世帯は居住エリアの選択が重要です。
7. コミュニティは“ゆるくて暖かい”
道民は基本的に穏やかで親しみやすいタイプが多いです。
・初対面でも話しやすい
・干渉しすぎない
・冬に助け合う文化が強い
都会の生活に疲れた人には心地よい環境。
8. ローカル交通が独特
■ 電車より“バスと車”社会
■ JR北海道は路線縮小が続く
■ 冬は遅延が当たり前
雪国ならではの交通事情で、慣れるまでは大変。
9. セイコーマートは生活のインフラ
・店内調理“ホットシェフ”
・地域のスーパー代わり
・価格が安い
・北海道のほぼ全域に存在
観光客だけでなく、地元民にも欠かせない存在。
10. 移住者が多いのに、場所ごとに生活が全く違う
北海道は“ひとくくり”では語れません。
札幌:都市的で便利、雪も比較的少なめ
函館:雪が少なく住みやすい
旭川:気温は厳しいが都市としては充実
帯広:晴天が多く住環境◎
稚内・網走:自然が近く生活がゆっくり
富良野・ニセコ:観光地で国際色豊か
住む地域で生活のリアルは大きく変わります。
■ まとめ
北海道の生活は、
自然の豊かさ × 冬の厳しさ × 地域差の大きさ
がキーワード。
良いところが多い一方で、
「寒さ・広さ・交通・冬の負担」を理解して住むと快適です。


