「北海道の始まりにふれる旅 〜“北の大地”のルーツをたどって〜」

北海道って、いつから“北海道”になったの?

実は「北海道」という名前が付いたのは、明治時代のこと。
1869年、それまで「蝦夷地(えぞち)」と呼ばれていたこの土地に、
明治政府が「北海道」という新しい名前を与え、開拓使を置いたのが始まりです。

このとき、初代長官として赴任したのが鍋島直正(なべしまなおまさ)。
彼を含め、政府はこの北の土地を「新しい日本」として整備していくことにしたのです。

◎開拓のシンボル「札幌時計台」と「北海道庁旧本庁舎」

開拓使が置かれた中心地が現在の札幌市。


その象徴が「札幌時計台」。アメリカ式の建築様式が特徴的で、
北海道開拓の“近代化”を象徴する建築物として現在も親しまれています。

また、赤れんがの建物で知られる「北海道庁旧本庁舎」は、
明治政府が本格的に“道政”を行うために建てたもの。
ここから「北海道」の行政が始まったといっても過言ではありません。

アイヌ文化の存在とその尊重

もちろん、それよりずっと以前からこの地に生きてきたのが、アイヌ民族です。
交易や狩猟、自然との共存を軸に独自の文化を築いてきました。
現代でもその精神や工芸、言語が見直され、多文化共生の一環として紹介されています。

もし歴史に興味があるなら、
ウポポイ(民族共生象徴空間)(白老町)などを訪れるのもおすすめです。

北海道の名前の由来は?

「北海道」という名前を考案したのは、松浦武四郎(まつうらたけしろう)。
彼は江戸末期に何度も蝦夷地を探検し、アイヌ文化にも深い理解がありました。

彼が提案した「北加伊道(ほっかいどう)」という名前が、
後に政府によって「北海道」と改められ、正式に採用されたのです。

おわりに:名前の奥にある“物語”を知る旅へ

観光やグルメだけではわからない、「北海道の始まり」の背景。
地名や建物に込められた意味を知ることで、旅の風景はもっと深く心に残るものになります。
この夏は、ただ訪れるだけでなく、“知る旅”をしてみませんか?

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