北海道といえば海鮮?ジンギスカン?ラーメン?
どれも大正解。でも実は、“北海道生まれ”の料理が意外と多いことをご存知でしょうか?
今回は、道民の生活の中で育まれた、北海道発祥の食べ物たちをご紹介します。

■ちゃんちゃん焼き|漁師町が生んだ豪快グルメ
ちゃんちゃん焼きとは、鮭などの魚を鉄板で焼いて、野菜と一緒に味噌で炒める料理。
元々は、漁師が漁の後に船上で作っていた「まかない飯」がルーツといわれています。
ちゃんちゃん焼きの「ちゃんちゃん」の語源は諸説あり、
・手早く「ちゃっちゃ」と作れるから
・“お父ちゃんが焼く料理”だから
など、どれも北海道らしい温かみを感じさせます。
今では家庭でも定番になり、市販の「ちゃんちゃん焼きのたれ」も売られているほど。
とくに秋の鮭シーズンには、道民の食卓にしっかり登場する北海道名物です。
■ジンギスカン|タレ派?塩派?北海道ソウルフード
ジンギスカンは、ラムやマトンの肉を専用の鍋で焼いて食べる、北海道を代表する肉料理。
そのルーツは昭和初期、羊毛生産を目指していた北海道で、羊の肉を食用にしたことから始まります。
今では「松尾ジンギスカン(滝川)」などの老舗や、札幌・すすきのの専門店でも観光客に大人気。
地域によって“味付き”を焼く派(道東)と“生肉”を焼いて後からタレ派(札幌〜道南)に分かれるのも面白い文化です。
■スープカレー|札幌発の新・ご当地グルメ
2000年代に一気に全国に広まったスープカレーは、実は札幌発祥の料理。
野菜や肉をたっぷりのスパイススープで煮込んだスタイルで、ラーメンともカレーとも違う個性的な存在です。
「マジックスパイス」や「GARAKU」など、札幌の人気店を巡る“スープカレー巡礼”は、今や観光の定番コース。
ご飯にレモンを絞って食べたり、トッピングを選んだりと、自分だけのアレンジを楽しめるのも魅力です。
■ラッキーピエロ|函館発のご当地バーガー
「北海道発祥」というより、「函館オンリー」なバーガーチェーンといえば、ラッキーピエロ(通称:ラッピ)。
道外には出店しておらず、“地元でしか食べられない”ことが魅力のひとつです。
看板メニューの「チャイニーズチキンバーガー」は甘辛いザンギ(鶏の唐揚げ)にマヨネーズがたっぷり。
その味とボリュームに、観光客も地元民も虜になります。
■みよしの|札幌ローカルが愛する餃子カレー
北海道のローカルファストフードで忘れてはいけないのが「みよしの」。
札幌市を中心に展開するチェーンで、**カレーに餃子を乗せる“餃子カレー”**が名物です。
見た目はインパクト大。でも、意外にもカレーと餃子の相性が抜群で、クセになる味。
道民にとっては、学校帰りや仕事終わりにサッと立ち寄る“青春の味”です。
■北海道=食文化が育つ「舞台」
北海道の食文化は、広い土地と寒冷な気候、移民による多様性がベースになっています。
「寒いからこそ」「土地が広いからこそ」「自分たちで作るしかなかったからこそ」——
そんな背景が、個性的でおいしい“北海道発祥の味”を生んだのです。
おわりに|旅先で「北海道らしさ」を味わおう
北海道を旅すると、どこかで「見たことない食べ物」に出会うはず。
それは、きっと地元で育ったローカルグルメ。
ちゃんちゃん焼きに、ジンギスカンに、ソフトクリームに、餃子カレー。
どれも、“北海道”という土地そのものの味です。
ぜひ旅のなかで、“その土地で生まれた味”を、ゆっくり味わってみてください。
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